小説【書評】砂川文次『ブラックボックス』 暴力に取り憑かれた男の人生 第166回芥川賞を受賞した、砂川文次『ブラックボックス』の書評。自転車便のメッセンジャーとして働くサクマは、仕事を転々としてきた。原因は暴発する暴力衝動にある。小さなきっかけで理性を失い暴力を振るってしまう男の悲哀に満ちた人生が描かれる。 2022.01.25小説本読書感想文
小説【書評】石沢麻依『貝に続く場所にて』 東日本大震災の幽霊を悼む 石沢麻依『貝に続く場所にて』の書評。東日本大震災で海にのまれ仲間の遺体は今だに見つかっていない。9年の時を越えて彼の幽霊が現れる。生き残った者は、死者に感じる罪悪感から逃れことはできるのか。第165回芥川賞受賞、第64回群像新人文学賞受賞。 2021.08.15小説文芸誌本読書感想文