小説、ビジネス書などの書評

小説

朝比奈あすか『翼の翼』書評 中学受験に潜むワナ

中学受験生の必読作家として知られる朝比奈あすかの新作『翼の翼』は、中学受験に挑む親子の物語。軽い気持ちで通い始めた塾が次第に大きな存在となり、親子を追い詰めていく様をリアルに描く。これから受験を迎える親にとって良い参考書になるはず。
小説

【作品評】桜庭一樹「少女を埋める」 母と共同体への復讐譚

桜庭一樹の小説「少女を埋める」で語られているのは母と共同体への復讐である。ところが鴻巣友季子が文芸批評で「介護」や「虐待」という文脈から言及したことで、復讐という主題が着目されずにいるのではないか。
小説

桜庭一樹・鴻巣友季子論争まとめ あらすじと解釈は分けられるか

桜庭一樹と鴻巣友季子 の間で小説「少女を埋める」の批評を巡って論争が起きている。小説のあらすじと解釈の在り方、小説のモデルの扱いが論点になっている。論争の経緯と論点について解説した。

入賞作品に学ぶ読書感想文の書き方 「私語り」から本選びへ

良い読書感想文の条件。それは、冒頭に「自分の体験」を書くことです。 青少年読書感想文全国コンクール入賞作品を読んで、上手に書くためのポイントを考えました。
小説

石沢麻依『貝に続く場所にて』書評 東日本大震災の幽霊を悼む

石沢麻依『貝に続く場所にて』の書評。東日本大震災で海にのまれ仲間の遺体は今だに見つかっていない。9年の時を越えて彼の幽霊が現れる。生き残った者は、死者に感じる罪悪感から逃れことはできるのか。第165回芥川賞受賞、第64回群像新人文学賞受賞。
小説

羽田圭介「Phantom」書評  カルト集団の幻影は消えない

羽田圭介の小説「Phantom(ファントム)」(文學界2021年5月号掲載)の書評。低所得にもかかわらず、株式投資に情熱を注ぐ女性会社員。倹約して将来に備えるか、今の幸せのために消費するか。人生を豊かにする金の使い方を問いかける。
俳句

西東三鬼 おそるべき君等の乳房夏来る 俳句解説

更衣(ころもがえ)の時期になると思い出す西東三鬼の句「おそるべき君等の乳房夏来(きた)る」を解説。三鬼は、夏服の女性に畏敬の念のようなものを感じていたのかもしれない。

白石一文「我が産声を聞きに」書評 新型コロナと中年夫婦の危機

「小説現代」(講談社)2021年4月号に掲載された白石一文「我が産声を聞きに」の書評。子育てが一段落した中年夫婦。肺がんが見つかった夫は、恋人を作って家を出てしまう。残された妻は、人生の転機をどう受け止めて、乗り越えようとするのか。
短歌

寺山修司 海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手を広げていたり 短歌解説

寺山修司の短歌「海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手を広げていたり」の文法や表現技法などを解説。動詞や助動詞の活用、句切れ、倒置法の効果のほか、麦わら帽子を題材にした俳句や歌謡曲にも触れている。

南杏子『いのちの停車場』書評 感想 レビュー 親が「死にたい」と言うとき 

吉永小百合主演の映画『いのちの停車場』の原作小説の書評。高齢者医療専門病院の内科医、南杏子による小説は、終末期医療と看取り、そして安楽死という医療現場が直面する重いテーマに光を当てる。在宅の終末期医療専門医の目を通して死を目前にした患者、その家族との交流や看取りの場面を描いている。
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